韓国映画「弁護人」(原題 변호인)
ミャンマーへ向かうマレーシア航空のなかで観ました。
盧武鉉大統領が税務専門弁護士から人権派弁護士となるきっかけを実話に基づいて描いた(らしい)映画。
どこまでが実話でどれくらい脚色されているのかは定かではありませんが、これまたいい映画に出会いました。
時は軍事政権下の韓国釜山。
あの時代に国家保安法といえば泣く子も黙る何でもありな法律だったと理解していますが、一介の税務専門弁護士が国家保安法違反で捕まった青年の弁護をする過程で法律を武器に検察と裁判官を追い詰めるシーンは痛快であり圧巻でありました。
実際であったとするならば本当に勇気のある行為だと思います。
実に惜しい人を失くしました。
検察による拷問シーンが出るのですが、「ペパーミント・キャンディー」でも同じようなシーンが描写されたのが思い出されました。一般的な手法だったのでしょうか。
民主化の闘士に光をあてると同時に過去の軍事政権時代の暗部を照らしだす、韓国映画のパワーを感じる作品でした。
個人的には、映画の途中で主人公が貧しい青年時代を経て弁護士資格を取り家庭も持ち家族を連れて食堂のおばさんの前に再び現れたときのおばさんのセリフが強く印象に残りました。
니가 사람됐구나!
(やっと一人前になったんだね!)
あなたは未だに半人前どころかゼロ人前よ、と言われたような気がして。
一人前への道のりは長い。。
コメント
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