ありえない朝

今日は朝から県外への出張で、

会社に出社せずにまっすぐ新幹線へGO!

時間は東京駅 9:24発

余裕を持って家を出たので9時前には東京駅に着く予定。

新幹線の待合室にてホットコーヒーを飲みながら優雅なひととき。

この時間が僕のマジックアワーだ。

家を出て地下鉄に乗り、山手線に乗ろうとしたところ、

いつもより人が多く混雑している様子。

電車が少し遅れているのだろう、あまり気にせず

ホームへとあがったことろでアナウンス。

品川駅で人身事故があり、山手線にだいぶ

遅れが出ているとのこと。

うむ、朝から残念な出来事だ。彼(彼女)のご冥福を

祈りつつ、ここはすぐさま切り替え別のルートだ。

ケータイの乗換案内で検索すると、

地下鉄で、目黒ー溜池山王ー東京。これだ。

到着時間も9:11。

ぎりぎりコーヒーを飲む時間はあるだろう。

すぐ地下鉄の南北線に乗り換えてGO。

乗ってから少したつと、となりのおばさまがそわそわしている。

僕の隣の人に、「東京へ行くにはどう行ったらいいのかしら?」

と聞いているが、その彼は他人行儀に「わかりません」というので、

「あ、それなら溜池山王ですよ。そこで丸の内線に乗換です。

僕も行きますので。(笑顔)」とおせっかいをしてあげる。

そのおばさまもうれしそうに「ありがとうございます。

新幹線に乗り遅れちゃうわ。間に合うかしら。

今日は人身事故が2回もあったのよ。」と彼女は

いろいろと僕に話しかけてくるのだが、周りは満員でみんな

沈黙している。そのなかで見知らぬおばさまとフレンドリーな

会話はなかなかやりづらく、僕は適当に笑顔で相槌をうつ。

電車が白金高輪に止まったところで、近くのおねえさまが

そのおばさまに、「東京でしたらここで乗り換えて三田線で

大手町まで行ってそこから丸の内線が早いですよ。」

そのおばさまはあわててそこで降りていった。

乗換案内の検索でもそのコースは承知していたが、

僕は先ほどみんなの前で宣言した手前、我がコースを

行くことにする。

溜池山王に到着。丸の内線を探す。

案内を見ると、「丸の内線 400m」。

と、遠いじゃないか!

乗換案内にそんなこと書いてないぞ!

とにかく足早に丸の内線へGOだ。

5分ほど競歩なみの速度で歩く。

今日はノートPCの入った出張用カバンで

重さが腕にしみる。

丸の内線に着くと、おっと、発射のベルが鳴っている!

ええい、とぎりぎりで電車に飛び乗り、しばし一息をつく。

ふー、コーヒーは新幹線の中で飲むこととするか。

二駅ほどきたところで、あと二駅くらいかな、と行き先案内を見ると

ん?東京まであと6駅?何かおかしいぞ、次は四ツ谷?

しまった、逆方向だ!!

四ツ谷から東京まで何分かかる?

いや、そんな検索する時間もない。

四ツ谷で降りると反対ホームにはちょうど電車が

入ってくるではないか。これに乗れば間に合う!

反対ホームまでの階段が遠い!走れ!

人ごみをかき分け、階段を2段3段とび。

よし、間に合った!

東京まで何分だ?検索すると9:22分着!うおぉ!

2分で新幹線までたどり着けるのか?

ええい、こうなりゃ東京に着いたとたんダッシュだ。

東京到着。よーい、スタート!

地下だから階段がやけに多い。

気づけば人生初のエスカレーター2段とび。

これは早い!新幹線はまだか。一番奥ではないか!

足が重い、カバンも重い、息が苦しい!

昨日ジムでトレーニングした筋肉痛がほのかに残っている。

まるでマラソンの心臓破りの坂を登ってるかのようだ。

顔も引きつってきている。

駅の構内で満タンダッシュをかましているサラリーマンを

たまに見かけるが、そんなみっともないことするなよな、

と心の中で哀れんでいる僕だが、まさに今日の僕ではないか。

どうか、知り合いには見られませんように。

「ねぇねぇ、この前東京駅で猛烈にダッシュしてなかった?

必死の形相でみっともなかったよ。ちょっと幻滅。」なんて言わないでね。

常にクールを装っている僕だが、もう恥も外聞もない。

時間に間に合うことが最重要課題だ。

ビジネスパーソンに遅刻の二文字はない。

新幹線の改札だ。もう少し!うぉ、また階段だ!

もう足がパンパンだ。最後の3段とび!

やっとホームに着いた!時計は9:25!

もういっちゃったか?いや、先のほうに新幹線が見えるぞ。

なんで今日に限って新幹線が遠いところにあるんだ!

あと50m。あ、発射のベルが鳴っている。

車掌さん、こっち見て、僕走ってるよ。待って、待って、あー。

ぷしゅー。ドアが閉まる。

車掌さん、乗せて、まだ大丈夫でしょ?

「もう遅いね。」

しゅーりょー。

全身の力が抜けるとともに絶望感に打ちひしがれる。

汗がさらにどっとあふれ出る。

肩で息をしている僕をまわりの人が哀れみの目で見る。

「すみません、今日人身事故があったため、1時間ほど

遅れます。申し訳ありません。」

と担当会社へ連絡。ふー。

今日はコーヒーおあずけだ。

この怒りとも悔しさともつかない行き場のない気持ちを

ブログに書いてみました。

くだらない文章にお付き合いいただきありがとうございます。

いつもは運がいい僕ですが、今日はついてなかったのかな?

いや、これは運じゃないのだ。

人生何があるか分からないのでもっと早めに行って

余裕を持って行動しなさいという戒めなのでしょう。

今日の教訓。

1.出張のときは、1時間は先について勉強をするなり、ブログを書くなりしましょう。

2.運動をしましょう。

3.電車は方向を確認して乗りましょう。

ところで、さっきのおばさまは間に合ったのかな?

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