税理士を目指した理由

大学を卒業するとき、税理士などこれっぽっちも考えていなかった。

特にやりたいこともなく、卒業後は大学院にでも行ってもっと勉強しようと漠然と考えていた。
諸事情により大学院に行けないことになり、就職することになった。

大学のゼミで国際貿易を専攻したこともあり、漠然とワールドワイドに活躍したいイメージを持っていたこともあり、商社を希望するも叶わず、地元で人を募集しているとのことで結局そこにいくことになった。

大学院に行かず就職するのなら、働きながら何か資格の勉強でもしようと思っていた。

当初目指そうとしたのは、中小企業診断士。
大学在学中に大学の先輩が取って活躍しているという情報を得ていたからだ。

中小企業のコンサルタントとしての唯一の国家資格、そのようなフレーズが気に入り、よし、俺もなってやると意気込んでいた。

ところが、就職先の上司に相談したところ、診断士もいいが、多くの中小企業が必要としており実際的にコンサルティングをするのは税理士だよ、難易度も診断士よりもはるかに難しく目指した人を数人を知っているが誰も取っていないとのこと。

診断士はとったところで何ができるわけではないが、税理士は税務という独占業務を持っている。税務は税理士しか扱ってはいけないんだと。

そのときは税理士という資格に対してよくわかっておらず、まじめで堅苦しくて杓子定規に判断する人のようなイメージを持っており正直気持ちが乗らなかったが、そんなに難しいのか、誰もとっていないとは情けない、それなら俺がとってやろうじゃないか。そして困っている中小企業の経営者たちのためになる仕事をするんだ。

当時の純粋な僕は本気でそう思ったし、彼の一言で税理士に路線変更することになる。
20年前に税理士を目指したその瞬間を今でも鮮明に覚えている。

初志貫徹。

税理士となった今でもその気持ちに変わりはなく、困っている人たちを助ける存在でありたい。

しかし税理士になったからといきなり大それた仕事ができるわけでもなく、目の前の実務を粛々とこなすことから始める。

漠然と困っている人を助けると言っても、困っている人は世の中にたくさんいる。
困っている内容、ジャンル、度合い、対象、地域と様々である。
全ての困っているに対応できるわけではないので、ある程度専門分野を絞って戦略的に対応していく必要がある。

税理士としての事業戦略についてはまた改めて。

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