北海道朝鮮初中高級学校を2003年から3年間、韓国人監督が密着取材したドキュメンタリー映画。131分。
この映画は、去年の10月にアジアを代表する映画祭のひとつである釜山国際映画祭において最優秀ドキュメンタリー作品賞をとり、今年の3月29日から韓国で上映され、ものすごい感動と反響を巻き起こしている映画です。
今韓国で話題になっていると聞き、公式ブログにのっている予告編を見てからはもう見たくて見たくてたまらなかった。
公式ブログ http://blog.naver.com/ourschool06/140035608036
ファンサイト http://cafe.naver.com/docuourschool
すかさず知り合いの学校関係者に聞いてみると、つい最近北海道の学校からビデオが送られてきたとのこと。
送られてきたばかりでまだ見ていないという所有者から奪うように借りて見ました。
北海道朝高の21期(2005年)卒業生22名に主なスポットをあてて、生徒達の学校生活、寄宿舎生活、クラブ活動、そして教育に携わる教師達とのふれあいを淡々と映しています。
班委員会の風景、歌の競演大会、寄宿舎での娯楽会、舎監先生とのじゃれ合い、小学1年生からの寮生活、運動会でのクホ、修学旅行、ウリマル95%。。。
同じくウリハッキョを卒業し、同じ寄宿舎生でもあった僕としてはなんとも懐かしい光景ばかりであり、自分の学生生活が終始フラッシュバックしていました。
また、生徒達の心がなんとピュアなこと!
僕にもそんな時期があったかしら。この汚れてしまった心が久しぶりにきれいに洗われました。
そんなウリハッキョのありふれた日常が、韓国の人々にとって初めて知る事実として大きな反響を呼んでいるという点においてこの映画の持つ意味は非常に大きいと思う。
多くの日本人にとって見えない(あるいは見たくない)存在であった在日コリアンは、実は韓国人にとっても同じだった。
韓国人にとって民団は知られているが、北を支持するいわゆる「朝総連系」に対する認識はほとんど知られていない。ついこのあいだまで、日本に来る韓国人は朝総連系の同胞には気をつけろと言われていたそうな。
それでも2000年の6.15以降は草の根の相互交流も増え、少しずつ名が知られていったが、まだまだ不透明な存在であることには変わりがない。
このようなありのままのウリハッキョを映す映画が普及することによって、「ウリハッキョ」の問題が在日コリアンだけの問題じゃなく、北と南を含めた全ての「ウリ」の問題としてとらえられ、そのウリハッキョを支える我々同胞に対する認識も正されていくことでしょう。
僕たちが育ってきたウリハッキョ。
1世達が築き、2世達が発展させ、3世達が引き継いでいるウリハッキョ。
最近は政治・経済情勢などにより学生数が減少し、廃校を余儀なくされる地域もあるなど暗い話題ばかりのウリハッキョ。
しかし、この厳然と残る差別の中でこの日本にウリハッキョが存在していること、これはもうはっきり言って奇跡です。
僕たちは今奇跡の中を生きている。
奇跡のウリハッキョを支える奇跡の在日コリアン。
在日コリアンは、マイナーな存在からスポットを浴びる存在へ。
在日はもはやブランドです。
ウリハッキョ卒業生として堂々と胸を張っていきましょう!
ウリハッキョに送ってくれた両親に感謝。ウリハッキョを支えてくれた同胞社会に感謝感謝!!!
在日同胞も、そうでない人も。
ウリハッキョ卒業生も、そうでない人も。
子供をウリハッキョに送っている人も、そうでない人も。
総連系の人も民団系の人も、どちらでもない人も。
韓国人も、日本人も、その他外国人も。
寄宿舎生だった人も、通学生だった人も。
祖国訪問したことある人も、そうでない人も。
北海道朝高出身も、そうでない人も。
編入生も、そうでない人も。
最優等生も、落第生も。
ソジョセンも、ムソセンも。
是非是非この映画を見ましょう!
エンディングロールの最後。
「この映画をウリハッキョに携わる全ての在日同胞に捧げます。」
コメント
初めまして。
私はウリハッキョに通う高校3年生です。
インターネットで色々検索していたら、偶然発見したので、拝見させて頂きました。
私もウリハッキョ見ました^^
笑える場面もあれば、涙の場面もあり、とてもおもしろかったです。
民族教育を受け、同志に囲まれ、共に育ち、共に過ごす日々。
私は朝鮮人に生まれて、朝鮮人として育ち、ウリハッキョに通えて本当に幸せです。
そんな気持ちが、ウリハッキョを見て、もっと込み上げてきました。
私は、ウリハッキョ、民族教育、同胞社会を死ぬまで守ります。
いつの日か祖国が統一され、日本とも国交を結び、在日朝鮮人が
差別や不当な弾圧をうけないような、平和な日がくるのを心から願い、簡単な挨拶とさせて頂きます。
アツいコメント、ありがとうございます。
同志の気持ちに強く共感します。またこれは我々だけでなく多くの在日コリアンの気持ちでもあります。いつまでもこの原点の気持ちを忘れずに、コリアンとしてたくましく、したたかに、そしてしなやかに生きていきましょう。